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建武以来追加(けんむいらいついか)

室町幕府が,鎌倉幕府制定の追加法に加え建武年間以降新たに定めた追加法令を集成した法令集。建武式目の追加ではない。室町幕府は御成敗式目を基本法典とし,鎌倉幕府の制定した追加法を引き継いでいる。条文総数は最大の群書類従本で210条。伝本は3系統にわかれ,尊経閣文庫本は1485年(文明17)室町幕府奉行人飯尾兼連の書写による現存最古の写本。内閣文庫本は群書類従本と尊経閣文庫本の中間形態。他の諸本の条文をほぼ網羅する群書類従本は最も後に成立したと考えられる。尊経閣文庫本の原型が応永末年頃にいったん成立し,以後,群書類従本まで数次にわたって増補拡張したと推定される。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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