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憲兵(けんぺい)

軍の機密保持を理由として,主として軍人の犯罪を扱うために設けられた軍事警察官の制度。1881年(明治14)1月14日,陸軍兵科の一つとして東京に設置。同年3月11日公布の憲兵条例で憲兵は形式上陸軍内部におかれたが,海軍・内務・司法の3省にも属し,軍人であり警察官でもあるという特殊な身分であった。軍人の犯罪を取り締まるだけでなく,軍人以外の人々に対しても「国内の安寧を掌」(憲兵条例)るため,警察権を行使することができた。89年3月30日に憲兵司令部が設けられ,全国の憲兵隊を統轄。第2次大戦の敗戦による軍の崩壊まで存続し,さまざまな功罪を遺した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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