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元文金銀(げんぶんきんぎん)

1736年(元文元)将軍徳川吉宗が享保幣制を転換し,新たに鋳造・発行した金銀貨。年号の1字である「文」が極印されたので,文金・文銀ないし文字金・文字銀ともいう。また同じ「文」の極印のあった,のちの文政金銀と区別するため,その書体から真文金銀とも称した。金貨(小判・一分金)は品位65.71%,量目3.5匁,銀貨は46%の品位で,元禄金銀より価値が低かった。この悪貨政策への転換により,貨幣不足が解消された。以降,幕末までの改鋳は額面あたりの品位・量目を落として貨幣量を増やし,同時に幕府の改鋳益金も得る方式が定着した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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