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元服(げんぷく)

「げんぶく」とも。冠礼(かんれい)・初冠(ういこうぶり)とも。男子が一人前になったことを祝って行う儀式。14~15歳あるいは17歳で行われた。公家・武家社会では冠(かんむり)をかぶり縫腋(ほうえき)を着用し,幼名を改めて実名(じつみょう)をつけ祝賀の儀をもった。加冠の役を烏帽子親(えぼしおや)といい,実名に烏帽子親の1字を用いるのが礼儀とされ,生涯親子の付合いをした。一般社会でも一人前になった印として前髪を剃って成人髷(まげ)を結い,褌(ふんどし)を締める祝(褌祝(へこいわい))も行われた。武家や公家と同様に仮親を頼む風習があり,烏帽子親・兵児親(へこおや)・褌親・剃刀親(かみそりおや)などさまざまなよび方をした。元服の祝がすむと一人前と認められ,若者組への加入が許された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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