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遣唐使船(けんとうしせん)

遣唐使の乗船。「続日本紀」などの正史や「入唐求法巡礼行記」の記事をもとに,「聖徳太子絵伝」「吉備大臣入唐絵巻」などの後世の絵画,中国泉州・寧波(ニンポー)や韓国新安沖発見の宋・元代の船によって推測すると,長さ30m,排水量300トン程度で百数十人が乗船でき,マストには網代帆(あじろほ)をつけ,舷側に櫓棚(ろだな)を設けていたらしい。構造は,平底で弱いとする説と竜骨をもちジャンク同様とする説がある。良材に富む安芸国で造られることが多く,位階や佐伯・播磨速鳥・大平良などの船号を与えられた例がある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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