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検地条目(けんちじょうもく)

近世の検地実施に際して,その基本方針や実施細目を定めた規定。通常は検地担当者に対して交付される。1589年(天正17)の美濃国の太閤検地で5カ条の条目が定められたのをはじめ,以後の大規模な検地に際して出された。94年(文禄3)の12カ条の規定は,太閤検地の基準を集大成した条目として知られている。江戸幕府の場合は初期の段階から各地で検地が実施されたが,確認されている条目は,1677年(延宝5)に畿内などの幕領検地に際して出された29カ条と,元禄年間の諸検地に対する27カ条の両条目,および1726年(享保11)の新田検地条目などで,その後まとまったものは出されていない。また慶安検地条目を江戸幕府最初の検地条目とする説には疑問も出されている。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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