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検使(けんし)

中世では,事情の検分のため臨時に派遣される使者という意味で広範囲に使用され,鎌倉時代には実検使といい,室町時代以降「検使」の称が定着したという。江戸時代には犯罪の現場検証,刑罰執行の検分,土地境界争いの見分,災害の実況検分などを行う行為,およびそれを行う役人の呼称として用いられた。事件がおこると,現場の管理者や発見者から検使願がだされたうえで,検使が派遣された。検使を勤める役人は場所や事件の内容などによって異なり,江戸の武家地では目付もしくは徒(かち)目付・小人(こびと)目付,寺社地・寺社領では大検使または小検使,町方では町奉行所同心,在方では代官所の手付・手代が派遣された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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