(1)禅宗寺院やその塔頭(たっちゅう)の方丈にみられる出入口。主屋の隅から突きだした形式は中世住宅の中門に似るが,南正面を出入口にする点や土間である点が異なるから,禅宗とともに中国からもたらされた形式であろう。(2)転じて,建物正面の出入口。江戸時代には,式台を構えた出入口をいい,玄関をもつことは武家や村役人などの特権だったが,近代には住宅形式を問わず出入口を玄関とよぶようになった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
この記事が気に入ったらいいね!しよう
この記事が気に入ったらいいね!しよう