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血税一揆(けつぜいいっき)

徴兵令反対一揆とも。1873年(明治6)1月の徴兵令布告以降,徴兵反対を掲げて発生した一揆。主として西日本各地に発生した。73年3月の三重県牟婁(むろ)郡神内(こうのうち)村一揆から74年12月の高知県幡多(はた)郡蜂起に至る19件が確認されている。73年の北条県(現,岡山県),鳥取県会見(あいみ)郡,名東(みょうどう)県(現,香川県)などの一揆は,数万人が参加する大規模なものであった。攻撃対象になった県官は,原因を徴兵告諭中の「血税」文言を誤解した民衆が「血取」の流言・風評におびえたことに求めたが,実際はあいつぐ文明開化諸政策に対する民衆の拒否行動であった。県庁攻撃や区・戸長層への徹底的な破壊などを特徴とし,徴兵反対を掲げていない他の一揆と同様,新政反対一揆であった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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