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結界(けっかい)

一定の区域を限って障害を避け,修行の場とすること,またその区域。律宗では,受戒や懺悔・自己反省の布薩(ふさつ)を行うために他の人を入れない摂僧界(しょうそうかい),比丘(びく)が三衣(さんえ)(儀式・礼拝・作業の3種の僧衣)を離れて宿さないように一定の地域を区切って護持する摂衣界(しょうえかい),乞食(こつじき)を原則としみずからの調理を制限された比丘が病気などのために調理を許される摂食界がある。密教では,ある区域を設定し,印や真言で魔障のない宗教的空間とする。修験道では,道場となる山などを竹やしめ縄で区切る。空海は高野山の7里四方を結界したが,これは大結界である国土結界に属し,このほか中結界の道場結界,小結界の壇上結界がある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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