1. 用語
  2. 日本史 -け-
  3. 慶長遣欧使節(けいちょうけんおうしせつ)

慶長遣欧使節(けいちょうけんおうしせつ)

1613年(慶長18)伊達政宗が家臣支倉(はせくら)常長を正使として派遣した遣欧使節。目的はノビスパン(メキシコ)との貿易を開くことであった。この派遣はイエズス会に対抗して東北地方に司教区を設置することを企図していたフランシスコ会士ルイス・ソテロの斡旋による。帆船の建造にあたったのが,1611年ノビスパンから徳川家康のもとに派遣されたビスカイノ配下の船匠と幕府の船大工だったことなどから,幕府の関与も認められる。支倉は現地で洗礼をうけるなど奔走したが,貿易の開始も宣教師派遣も実現せず,幕府による禁教令の発令もあって,失意のうちに20年(元和6)帰国した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう