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計帳(けいちょう)

律令制下,調庸などを賦課するための台帳として毎年作成された帳簿。6月末以前に戸ごとに姓名と年齢を記した手実(しゅじつ)が徴収され,整理・浄書が行われて計帳歴名(れきみょう)が作成される。これをもとに国ごとの戸口や課口・不課口の合計数などを記した大計帳が国司によって作成され,8月末以前に太政官に提出され民部省に下された。日本では手実・計帳歴名・大計帳を計帳と総称する。一般庶民についての計帳以外にも,諸王や品部(しなべ)・隼人(はやと)・俘囚(ふしゅう)などの計帳があった。717年(養老元)大計帳式が諸国に下されて,「延喜式」に大帳としてみえる書式が定まった。一方,計帳歴名は「延喜式」に計帳とあるが,その京進については諸説がある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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