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慶応の改革(けいおうのかいかく)

幕府が第2次長州戦争の敗北後に試みた制度改革。文久の改革の挫折後,横須賀製鉄所の建設など海軍創設に努力した幕府は,同戦争後,15代将軍徳川慶喜(よしのぶ)の指導のもと陸軍の全面改革に着手。大番ほか従来の番方の軍事組織を解体して洋式銃隊にかえ,大幅な人材抜擢や仏・英による陸・海軍伝習も行った。ついで官僚制の合理化を始め,職制の整備や兵賦の金納化を通じて旗本家禄の削減・吸収も行った。これらには駐日フランス公使ロッシュの意見が参考にされた。孝明天皇の死後には,朝廷と幕府を慶喜を軸に一体化し,大名の兵・財権を吸収して集権的体制を樹立することまで構想したが,討幕派による王政復古で未完に終わった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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