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欽明天皇(きんめいてんのう)

記紀系譜上の第29代天皇。在位は6世紀中頃。天国排開広庭(あめくにおしはらきひろにわ)天皇と称する。継体天皇の嫡子。母は仁賢天皇の女手白香(たしらか)皇女。天皇の時代には蘇我稲目(いなめ)が大臣(おおおみ)として権勢をふるい,稲目の女堅塩媛(きたしひめ)・小姉君(おあねぎみ)は天皇の妃となって多くの皇子女を生み,蘇我氏発展の基礎を築いた。「日本書紀」によれば,日本府において百済(くだら)の聖明王と伽耶(かや)諸国の王との間で任那(みまな)復興の協議を行わせ,のち552年,聖明王から仏像・経典などが送られたという。ただし「上宮聖徳法王帝説」などでは仏教渡来は538年のこととする。陵は檜隈坂合(ひのくまのさかあい)陵で,奈良県明日香村にあるが,同県橿原市五条野(見瀬)丸山古墳をそれにあてる説も強い。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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