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銀座(ぎんざ)

江戸時代の銀貨鋳造機関。1601年(慶長6)伏見に開設され,大黒常是(じょうぜ)の極印銀を鋳造したが,08年京都へ移転。これと前後して駿府・大坂・長崎にも開設された。駿府の銀座はまもなく江戸に移転,大坂は灰吹銀買集めのための京都銀座の出張所で,長崎銀座は貿易銀の取締りを担った。銀座の組織は,銀貨鋳造・極印打ちと上納銀包立てを家職とした大黒常是の役所と,鋳造事業の運営にあたった狭義の銀座から構成された。はじめ独自に灰吹銀を買い求める自家営業が主体だったが,その流通量の減少とともに公儀灰吹銀を吹立て,分一銀(鋳造手数料)をとる方式にかわった。留守居年寄衆支配,のち勘定奉行支配となった。1800年(寛政12)の銀座改革によって銀貨鋳造は江戸に集中され,長崎銀座は廃止された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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