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御物(ぎょぶつ)

「ごもつ・ぎょもつ」とも。中国では天子が用いたり所蔵する品をいい,日本では天皇あるいは皇室の所蔵品と室町幕府・江戸幕府の将軍家の所蔵品をいう。御物の語を用いるのは南北朝期以後で,古代において天皇の所蔵品をどのようによんだかは不明。江戸中期以降,足利家蔵品は東山御物,徳川家蔵品は柳営御物とよび,明治期以降には天皇家の御物を帝室御物とよんだ。正倉院の宝物も正倉院御物とよばれたが,第2次大戦後に国有財産に移管されてからは正倉院宝物とよぶ。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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