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曲亭馬琴(きょくていばきん)

生没 1767.6.9~1848.11.6 江戸後期の戯作者。本名は滝沢興邦。旗本の用人の五男として生まれる。山東京伝や蔦屋(つたや)方に寄宿。黄表紙「尽用而(つかいはたして)二分狂言」以後,戯作者の道を歩む。32歳で滝沢家の当主となり,京坂旅行を契機に作者として開眼。「月氷(げっぴょう)奇縁」や「椿説(ちんせつ)弓張月」で読本(よみほん)の第一人者となった。子の宗伯の出世を祝って家譜の「吾仏(あがほとけ)の記」を書き上げた。宗伯は38歳で死去したが,馬琴は天保の改革などの弾圧や眼疾などの逆境のなかでも著述を続け,稗史(はいし)七法則という小説理論にもとづき,優れた構築性を示す「南総里見八犬伝」を28年かけて完成させた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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