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曲水宴(きょくすいのえん)

「ごくすいのえん」とも。曲水飲(きょくすいのいん)・流觴(りゅうしょう)とも。3月3日に行われた年中行事。庭中の曲水の流れにそって参会者が座し,上流から流れる杯が通り過ぎないうちに詩歌を詠んだ。中国では漢代以来3月上巳に水辺で禊祓を行う習俗があり,3月3日に固定し,水の流れに杯を浮かべる遊宴の行事となったもの。「日本書紀」顕宗紀に3月上巳曲水宴とみえ,早くに日本に伝わったらしい。雑令に節日と規定され節会(せちえ)が催されたが,桓武天皇の忌月にあたるため9世紀初めに廃止。以後宮中では詩歌の宴のみが催された。貴族の私邸でも行われた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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