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共同印刷争議(きょうどういんさつそうぎ)

日本労働組合評議会が指導した代表的な争議。1925年(大正14)10月以降東京の印刷会社を相手とした争議に勝利し,組織を拡大していた評議会関東出版労働組合の排除を狙った会社の企てからおこった。26年1月8日,会社は操業短縮を発表,減収に反対した労働側が19日にストライキに入ると,会社はロック・アウトを実施,21日全員解雇を通知した。2月19日妥協が成立したが,スト破りの労働者の反抗で挫折。警察の猛烈な弾圧と暴力団の襲撃に組合と争議団はアジト・細胞を組織して対抗したが,3月18日,全員解雇,退職金・争議費用の支給などの条件で労働側の敗北に終わった。この争議をモデルに徳永直(すなお)「太陽のない街」が書かれた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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