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経塚(きょうづか)

平安時代の末法思想により,仏教経典を書写し,仏法滅亡後の経典の消滅に備えて地下に埋納し,その上に小さな塚を築いた。経典はおもに紙本経で,他に瓦経(がきょう)・礫石(れきせき)経・銅板経・滑石経・貝殻経などがあり,金属・陶器・石・木などの外容器に入れ,地中に石組などの施設を造り,合子(ごうし)・刀子(とうす)・鏡・銭貨などとともに埋納。藤原道長が1007年(寛弘4)に造営した金峰山(きんぶせん)経塚(奈良県)は最も有名。鎌倉・室町時代になると極楽往生・現世利益の祈願にかわる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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