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北畠顕信(きたばたけあきのぶ)

生没 ?~1380.11.- 南北朝期の武将。親房の次子。1336年(建武3・延元元)伊勢で挙兵して後醍醐天皇の吉野遷幸をたすける。38年(暦応元・延元3)戦死した兄顕家にかわって鎮守府将軍として陸奥へ下向するため,義良(のりよし)親王(後村上天皇)を奉じて伊勢国大湊から出航したが,暴風にあい吉野に帰還。翌年後村上天皇即位後に東下,常陸をへて海路陸奥国牡鹿(おしか)郡に入った。いったん敗北して北奥に退くが,51年(観応2・正平6)観応の擾乱による幕府方の分裂に乗じて多賀国府(現,宮城県多賀城市)を回復。翌年関東へ向かう背後を襲われ,田村荘宇津峰城(現,福島県須賀川市・郡山市)にこもったが53年(文和2・正平8)落城,以後北奥に転じた。「桜雲記」によれば,のち吉野に戻り右大臣という。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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