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北畠顕家(きたばたけあきいえ)

生没 1318~38.5.22 南北朝期の公卿・武将。親房の長子。建武新政の当初,従三位陸奥守となり,義良(のりよし)親王(後村上天皇)を奉じて父とともに陸奥へ下り,多賀国府(現,宮城県多賀城市)を拠点に奥羽両国の経営にあたる。1335年(建武2)足利尊氏が離反すると,鎮守府将軍に任じられて西上,尊氏を九州に敗走させた。まもなく再下向するが,北関東・奥羽の戦局悪化にともなって伊達郡霊山(りょうぜん)(現,福島県伊達市・相馬市)に拠点を移す。37年(建武4・延元2)後醍醐天皇の要請で再度西上。翌年正月,美濃国青野ケ原(現,岐阜県大垣市)での勝利後,伊勢・伊賀をへて大和へ入り,同国般若坂(現,奈良市)で敗北。河内・摂津で奮戦するが,和泉国堺浦で高師直(こうのもろなお)に敗れ,石津(いしづ)(現,大阪府堺市)で討死。死の直前,新政を批判する諫草(かんそう)を後醍醐天皇に提出。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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