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紀元節(きげんせつ)

1873年(明治6)3月に定められた国家の祝日。明治政府は国家成立の起源を「日本書紀」に記された神武天皇即位の「辛酉年正月朔」に求め,これを西暦紀元前660年2月11日と定めた。制定当初は国民生活になじみが薄かったが,89年のこの日に大日本帝国憲法が発布されて以降,学校教育を通じて紀元節奉祝が徹底され浸透していった。1948年(昭和23)7月廃止されたが,66年12月「建国記念の日」として制定された。その間歴史学者・宗教学者・ジャーナリズムなどから,その歴史的根拠の非科学性と第2次大戦前の軍国主義の復活に通じるとして強い批判をあび,反対運動が行われた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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