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菊池武光(きくちたけみつ)

生没 ?~1373.11.16? 南北朝期の肥後国の武将。父は武時。豊田十郎。肥後守。前当主武士(たけひと)が後継者として指名した乙阿迦丸(おとあかまる)と同一人物とする説もあるが,別人の可能性が強い。1345年(貞和元・興国6)合志幸隆に占拠された菊池氏本拠深川城の奪還に成功。実力を背景に一族から惣領の地位を承認される。48年(貞和4・正平3)征西将軍宮懐良(かねよし)親王を肥後に迎え,これに従う。九州探題一色範氏や畠山直顕・大友氏時・少弐頼尚をあいついで撃破し,大宰府を占領。ここに征西府を移し,九州の覇権と菊池氏全盛期を築く。しかし新探題今川了俊の下向後は劣勢となり,筑後国高良(こうら)山に退却。「菊池氏系図」では73年(応安6・文中2)11月16日没とあるが,確証はない。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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