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御霊信仰(ごりょうしんこう)

疫病をもたらすとされた御霊を恐れ,これを祭り祟りをまぬかれようとする信仰。奈良時代からみられるが,平安時代以降盛んになり,疫病の流行に際して,それを政治的事件により失脚して非業の死を遂げた特定の人物(御霊)の報復ととらえ,祭られるようになった。もともと民間で行われたもので,特定の人格に帰せられるものではなかったが,863年(貞観5)早良(さわら)親王ら6人を神泉苑で祭ったのを初見として,国家の祭としてこの信仰をとりこむようになった。なかでも藤原氏により大宰府に左遷された菅原道真(みちざね)に対する信仰は広く行われた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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