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御用商人(ごようしょうにん)

御用達(ごようたし)・御用聞・出入商人などとも。おもに近世において武家領主の御用を勤め,さまざまな特権をうけた商人。領主の軍需品や日用必需品,奢侈品を調達するほか,領主財政の管理にもあたった。旗本・御家人の俸禄米の委託販売を行った札差,幕府・藩の金銀出納や蔵屋敷で蔵物の管理にあたった掛屋・蔵元などが代表的。苗字・帯刀の許可,扶持(ふち)米・屋敷地の給与や,種々の営業上の特権などをうけたが,幕府・藩が窮乏した際にはしばしば御用金が賦課された。封建領主に寄生する前期的な商業資本で,多くは明治維新後に没落した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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