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御用金(ごようきん)

江戸時代,幕府・諸藩が財政上の目的で,なかば強制的に町人や農民から取り立てた借入金。利子つきで償還を約束した点が献金・上納金と異なる。幕府は1761年(宝暦11)以来,米穀買上げ,江戸城修復,海防,長州戦争の戦費などの名目で十数回にわたって行った。上方町人に110万両を課した1843年(天保14)の例では,返済の条件は20年賦,繰延べ・借換えなどの措置はあったが,幕府倒壊まで償還の原則は貫かれている。明治政府も当初は財政確保のために御用金を命じたが,69年(明治2)廃止,国債に引き継いだ。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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