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国権論(こっけんろん)

国家権力の強化と伸長,国威の確立と拡張を主張する政治理論。主として明治国家確立期に説かれた思想をさし,民権論に対抗する理論として,また征韓論に始まる一連の対朝鮮侵略論や軍備拡張論と連動して主張された。とくに明治10年代後半に民権運動が衰退すると,日本の開化・欧米化の認識とともに,対外的国権拡張の意識が増長し,大日本帝国憲法の発布や日清戦争を契機に,国権主義的ナショナリズムが台頭した。思想的には,皇室中心・君権至上主義的なものから,民族・文化の優秀性を説く国粋主義的なもの,国体の特異性を強調する日本主義的なものなど多様である。いずれも,天皇制国家の専制的国民支配と対外侵略を肯定し,鼓舞する役割をはたした。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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