越(こし)

高志・古志とも。北陸地域の古称。「日本書紀」神代巻の国生み段に「越洲」とあるのが初見。「こし」は都から坂を越えたむこうの意とする説などがあるが不明。三国・高志深江などの国造(くにのみやつこ)がおかれたとされ,大化の改新の直後には渟足(ぬたり)柵・磐舟(いわふね)柵を造営。斉明朝(655~661)に国守阿倍比羅夫(ひらふ)が渡島(わたりのしま)・津軽に遠征するなど,北方に広大な夷地をかかえる国であった。7世紀末に越前・越中・越後の3国に分割。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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