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小倉藩(こくらはん)

豊前国小倉(現,北九州市)を城地とする外様のち譜代中藩。豊臣秀吉は九州平定後,毛利勝信を小倉に配し豊前国2郡を与えた。関ケ原の戦後,勝信は改易,丹後国宮津から豊後国中津に入封した細川忠興の所領30万石(実高39万9000石余)の一部となる。1602年(慶長7)同氏は居城を小倉に移すが,32年(寛永9)肥後国熊本に加増転封された。かわって播磨国明石から譜代の小笠原忠真が入封し,以後10代にわたる。藩領は豊前国6郡のうち15万石。細川氏は1622年(元和8)人畜改帳を完成,また領内行政区分として手永(てなが)制をとったが,小笠原氏もこれを継承した。詰席はおおむね帝鑑間,一時溜間。藩校は思永斎のち思永館。1866年(慶応2)第2次長州戦争で萩藩との戦いに敗れ小倉城を自焼,藩庁を田川郡香春(かわら)に移したため香春藩となった。さらに69年(明治2)仲津郡豊津に移し,豊津藩となり,廃藩後は豊津県となる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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