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極楽寺(ごくらくじ)

神奈川県鎌倉市極楽寺にある真言律宗の寺。もと奈良西大寺の末寺。霊鷲(りょうしゅう)山と号す。1258年(正嘉2)念仏僧が深沢の地に寺を建て始めたが,完成を前に死去した。北条重時がその寺を翌年に現在地に移して極楽寺と号した。はじめは念仏系の寺であったが,67年(文永4)忍性(にんしょう)の入寺以後は,真言律宗の寺となった。鎌倉の西の境にあり交通の要衝に位置していた。忍性らは病者や女性をはじめ鎌倉の民衆の救済につとめ,道路・橋の修造,鎌倉の港である和賀江津(わかえのつ)の管理も行い,鎌倉幕府の祈祷まで行う寺となった。清凉寺式の釈迦如来像,十大弟子像,忍性塔などの石造五輪塔(以上,重文),「極楽寺境内絵図」などがある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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