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国粋主義(こくすいしゅぎ)

明治中期,憲法・民法や改正通商航海条約などが制定・実施される時期,伝統文化否定の西洋化政策を批判して,「国粋保存」すなわち西洋文化の批判的摂取を主張した思想運動で,1888年(明治21)創立の政教社に代表される。政教社の指導者三宅雪嶺(せつれい)・志賀重昂(しげたか)と,新聞「日本」の主宰者陸羯南(くがかつなん)が指導的理論家。雪嶺はのちの大正デモクラシー期に長谷川如是閑(にょぜかん)・丸山幹治・鳥居素川(そせん)らとともに指導者として活動するように,この時期の国粋主義は大正末~昭和期の排外的国家主義とは異なる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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