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国人一揆(こくじんいっき)

中世後期,国人と称された地方の在地領主が,その地域の領主相互間の紛争解決や,平和秩序の維持などを自分たちの手で行うために結んだ領主間契約,またその一揆契約に参加した人々の集団。15~16世紀には全国各地にさまざまな目的で国人一揆が結ばれ,その際作成された一揆契約状も,肥前松浦(まつら)党・安芸国人一揆のものなど数多く残る。これらの契約状には,喧嘩や所領争い,逃亡奴隷,用水の利用などをめぐる領主相互間の紛争を領主が実力で解決することを禁止し,一揆の議決機関である衆議の決定に従うことが共通して定められている。契約は神仏への誓約という形式をとっており,その意味では,平和を目的とした誓約団体ということができる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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