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古学派(こがくは)

江戸時代の儒学の一学派。山鹿素行(やまがそこう)の聖学,伊藤仁斎の古義学,荻生徂徠(おぎゅうそらい)の古文辞学の総称。3人は朱子学を学ぶ過程でいずれも経書の朱子学的解釈を批判して儒学の古典に還り,それに則っておのおの独自の儒学を形成しようとしたためこの名がある。朱子学への批判と独自の儒学説の形成は,外来思想の儒学を近世社会の特質に適合させる一連の思想的営みであったが,3人の思想はかなり異質である。ただ朱子学の個人主義的・内面主義的性格を排し,個々人の道徳のあり方を社会全体とのかかわりで捉える点で共通の指向性をもつ。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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