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弘文院(こうぶんいん)

延暦年間(782~806)末頃に,和気広世(わけのひろよ)が父清麻呂の遺志をついで,大学寮の南辺の私宅を寄付して設けた教育施設。古図によれば左京3条1坊6町に所在。儒教・仏教の書籍数千巻を所蔵し,墾田40町を学料として有したという。和気氏の学生(がくしょう)に自習と寄宿の便宜を与える施設と考えられるが,正式の大学別曹であったかどうかには問題が残る。10世紀成立の「西宮記」は和気氏諸生別曹としているが,「今荒廃」とする同書の記述の時点で,十分な典拠となる史料が失われていた可能性がある。848年(嘉祥元)に落雷にあったこと,885年(仁和元)に菅原道真が「秋夜宿弘文院」と題した詩を作ったことが知られ,9世紀末頃までは存続していたであろう。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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