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公田(こうでん)

「くでん」とも。令本来の用法では,官に属する官田(屯田(みた))や駅(起)田(えきでん),乗田(じょうでん)のような無主田をさす語。無主田のうち乗田のみをさして公田という例もある。しかし8世紀半ば頃からは有主田で私田である口分田(くぶんでん)が公田とされた。初見は759年(天平宝字3)の越中国の東大寺開田図。この用法の変化は743年(天平15)の墾田永年私財法の発令で,班田収授の対象とならない有主田の墾田が出現したことにより,口分田をそれと区別するために生じたとみられる。こうして平安時代まで口分田と乗田をあわせて公田とする用法が一般的になるが,やがて荘園の本格的成立にともない,公領のことを公田とよぶようになった。鎌倉時代には荘園・公領を問わず,公的な検注をへて大田文(おおたぶみ)に記載された定田をさして公田とよぶようになり,所当官物や一国平均役の賦課基準として利用された。室町時代には守護の段銭(たんせん)賦課の基準として利用されるに至る。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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