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厚生省(こうせいしょう)

1938年(昭和13)1月11日発足した国の行政機関。満州事変に始まる戦時体制下,結核が増加の一途をたどったため,戦争遂行の観点から陸軍省が1937年5月衛生省案を提出したことが発端となり,翌6月成立の第1次近衛内閣は保健社会省(仮称)設置要綱を閣議決定。これに対し枢密院では社会という文字を不適当とする委員もあり,「書経」に語源を求めて厚生省となったという。「国民保健,社会事業及労働ニ関スル事務ヲ管理」するものとされた。戦後の厚生省は49年5月の厚生省設置法によるもので,「社会福祉,社会保障及び公衆衛生の向上及び増進を図ることを任務」とする。2001年(平成13)1月,中央省庁再編により労働省と統合して厚生労働省となる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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