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皇親政治(こうしんせいじ)

古代の天武・持統朝から奈良時代前半にかけて存在した,天皇と皇族を中心とした政治形態。壬申(じんしん)の乱に勝利して即位した天武天皇は大臣をおかず,持統朝では皇太子草壁皇子の死後,高市(たけち)皇子が太政大臣となるなど,天武天皇の皇子が中心となって政治を領導したと考えられている。文武朝に大宝律令が施行され,太政官の構成が整えられたが,703年(大宝3)刑部(おさかべ)親王が知太政官事(ちだいじょうかんじ)に任じられたのをはじめ,8世紀中葉まで皇親がこの地位をついだのは,貴族勢力を押さえる役割をもったと考えられている。また長屋王や皇族出身の橘諸兄(もろえ)が首班となったのも皇親勢力の政権とする見解がある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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