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軍役(ぐんやく)

武士が将軍や大名に対して負う軍事的役負担。鎌倉時代からあるが,負担が量的に規定されるのは戦国期から。統一基準の貫高などで国内を把握した戦国大名は,その量に応じて戦闘員を出させた。豊臣秀吉は日本全国に石高に応じた統一的な軍役を課し,戦闘員のみではなく陣夫までの総数を規定し,兵粮支給の原則を確立した。これは江戸幕府に引き継がれ,秀吉が無役とした大名蔵入地にも役を課すなど,より厳密になった。1616年(元和2)・33年(寛永10)に軍役規定が出され,武士はこの規定に従って常時武器と人数を用意しておくことを要求された。参勤交代,幕府の城郭普請や河川改修の手伝い,改易大名の城地受取りなども軍役と意識された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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