1. 用語
  2. 日本史 -く-
  3. 鞍作部(くらつくりべ)

鞍作部(くらつくりべ)

鞍部とも。大和朝廷のもとで馬具,とくに鞍の製作に従事した品部(しなべ)。鞍の製作には木工・漆工・金工の高い技術を要したことが「延喜式」左右馬寮式からもわかる。「日本書紀」雄略7年条の伝承に,百済(くだら)の貢した今来才伎(いまきのてひと)の鞍部堅貴(くらつくりのけんき)がみえ,彼らは東漢(やまとのあや)氏の管轄下に飛鳥各地に居住したという。百済系鞍作部の伝統は律令制下にも続いたらしく,鞍具製作の管理にあたる内蔵(くら)寮・大蔵省の双方に百済手部(てひとべ)・百済戸が所属している。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう