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九条兼実(くじょうかねざね)

生没 1149~1207.4.5 平安末~鎌倉初期の公卿。藤原忠通の三男で,九条家の祖。順調に昇進し,18歳で右大臣,その後従一位。摂関就任を望むが源平内乱期にはその機会に恵まれず,1185年(文治元)源頼朝の後援により内覧宣下,翌年摂政・氏長者となる。91年(建久2)関白。執政期には後白河院政を牽制し,内乱後の公家政界の復興に努めた。また女任子を後鳥羽天皇に入内させて外戚の地位を狙うが,頼朝との関係悪化や源通親・藤原範季らとの対立により,96年関白を罷免され政界を追われた。1202年(建仁2)出家,円証と称す。月輪(つきのわ)殿・後法性寺(ごほっしょうじ)殿ともよばれる。日記「玉葉(ぎょくよう)」は前後約40年間にわたり,当時を知る貴重な史料。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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