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草戸千軒(くさどせんげん)

中世,備後国にあった町。現在の広島県福山市の芦田川河口中州にあった常福寺(現,明王院)の門前市場町の遺跡。「備陽六郡誌」には1673年(延宝元)町が洪水で壊滅したとある。昭和初期の河川改修工事により中州が川床となって遺跡の破壊が進むため,1961年(昭和36)から発掘調査が行われた。平安末期を最下層に,鎌倉・室町時代の遺跡が重なる。室町後期の町の床面は保存状態がよく,堀と柵に囲まれ,東西南北に走る石敷きの道路を挟んで町屋が建ち並ぶようすがわかる。庶民の日常生活を彷彿させる大量の遺物が出土。出土品は重文。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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