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満濃池(まんのういけ)

香川県まんのう町にある全国有数の農業用の溜池。金倉川の浸食によりできた谷をせき止めた池で,現在,堤防の長さ約155m,面積約1.4平方キロメートルに及び,水田約3200ヘクタールを潤す。讃岐国那珂郡真野郷にあるため,もともとは真野池とよばれたが,万能池・満濃池などと記されるようになり,「まんのういけ」とよばれるようになった。満濃太郎の愛称をもつ。大宝年間(701~704)に築かれたらしいが,818年(弘仁9)に大きく決壊し,空海が再興したという。「今昔物語集」には海とみまごうほどの大きな池で,多くの田がその恩恵をうけており,人々の喜びは限りないとされた。しばしば決壊したが,修復され現在に至る。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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