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万雑公事(まんぞうくじ)

古代~中世の課役の一種。荘園公領制では,租の系譜をひく年貢に対し,庸調(ようちょう)および雑徭(ぞうよう)の系譜をひく課役を公事とよぶが,そのうち夫役以外の課役を雑公事・万雑公事または万雑事といった。内容は山野河海や畠の特産物,餅・酒などの農産加工品,折敷(おしき)などの手工業品に及ぶ。日(月)別・段別および名(みょう)別のかたちで収取し,公事地や公事家を指定することもあった。時代が下るにつれ,現物納からしだいに代銭納の公事銭が中心となる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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