満州(まんしゅう)
中国東北部を占める遼寧・吉林・黒竜江の東北3省をさす旧称。16世紀末,アルタイ系のツングース族からでたヌルハチがこの地域を統一してマンジュと称し,やがて漢字で満州の文字があてられ,欧米ではマンチュリアとよばれた。清朝は発祥の地としてこの地に将軍をおいて軍政を行わせたが,日露戦争後の1907年東三省として中国本部と同じく総督・巡部制をとった。11年辛亥革命後,総督は都督と名称をかえたが,張作霖(ちょうさくりん)が東三省支配の実権を握った。28年張が爆殺されたのちは子の張学良(がくりょう)が蒋介石(しょうかいせき)の国民政府に服し,熱河省を含めた東北4省は東北政務委員会によって統治された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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