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枕草子(まくらのそうし)

平安中期の随筆。清少納言作。1001年(長保3)頃成立。長短さまざまの300余の文章からなる。「…は」「…もの」の書出しで該当するものを列挙する類聚章段,作者が一条天皇の中宮定子に仕えたときに見聞したことを記録する日記的章段,そのどちらにも属さないエッセー風の随想章段,の三つに分類される。定子を賛美し,定子後宮の雰囲気と好尚を伝える。当時の貴族の生活習慣や価値観,形容詞・形容動詞の語感などを知る資料としても貴重。「徒然草」の先駆となった。伝本によって章段の順序や内容が大きく異なる。3巻本は「新潮日本古典集成」「新日本古典文学大系」など,能因(のういん)本は「日本古典文学全集」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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