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民撰議院設立建白(みんせんぎいんせつりつけんぱく)

1874年(明治7)板垣退助らにより左院に提出された国会開設を求める建白。政府は72年頃から左院に国会開設の具体案を検討させていたが,内紛などから実現しなかった。そこで征韓論がいれられず下野した前参議板垣らが,74年1月17日に建白書を提出。内容は,政府の有司による専制政治が国家の危機を招いていると非難し,官民一体となって国を建て直すため,すみやかな民撰議院(国会)の設立を主張したもの。建白の署名者は板垣・後藤象二郎・江藤新平・副島種臣(そえじまたねおみ)・古沢滋(しげる)・岡本健三郎・小室信夫(こむろしのぶ)・由利公正の8人で,藩閥反主流の旧高知・佐賀藩出身者が中心だった。建白書は翌18日の「日新真事誌」に掲載され,知識人たちの間で賛成・批判などさまざまな民撰議院論争が展開された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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