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室鳩巣(むろきゅうそう)

生没 1658.2.26~1734.8.14 江戸中期の儒学者。医師玄樸の子。名は直清,字は師礼・汝玉,通称新助。鳩巣・滄浪と号す。江戸生れ。1672年(寛文12)加賀国金沢藩主前田綱紀(つなのり)に仕え,藩命により京都に遊学して木下順庵に師事。1711年(正徳元)同門の新井白石の推挙で幕府の儒官となり,朝鮮通信使の応対や「尚書」などの講釈を行った。また8代将軍徳川吉宗の信任を得て「六諭衍義(りくゆえんぎ)」の和訳を行い,世子徳川家重の侍講も勤めた。学問は朱子学を基調とし道義を重んじた。「赤穂義人録」の著述はその立場からのもの。「鳩巣先生文集」「兼山麗沢秘策」「献可録」などの著書があり,「駿台雑話」は達意の文章で知られ版を重ねた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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