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南部氏(なんぶし)

中世の陸奥国北部の豪族・近世大名家。清和源氏加賀美遠光の子光行を祖とし,甲斐国巨摩郡南部郷(現,山梨県南部町)に住して南部氏を称した。1189年(文治5)陸奥国糠部(ぬかのぶ)郡地頭職を補任されたといわれるが疑問。南北朝期に北畠顕家の国代として師行が糠部に入り,その後八戸根城(ねじょう)(現,青森県八戸市)を拠点に所領を拡大。室町中期~戦国期に三戸南部氏が勢力を伸張させ,南部信直が1590年(天正18)豊臣秀吉から南部内7郡の所領を安堵された。近世には盛岡を城下として10万石を領知し,1808年(文化5)20万石に高直しされた。明治維新後,利恭(としゆき)のとき伯爵。また支族の八戸・七戸両藩の南部氏はともに子爵。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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