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南都六宗(なんとろくしゅう)

三論・成実(じょうじつ)・法相(ほっそう)・倶舎(くしゃ)・華厳・律の6宗。奈良時代の僧尼が研鑽(けんさん)した六つの仏教教学体系の専攻者集団。宗はもと衆と表記し,平安時代以降の特定の教団を意味するものでなく,一つの教義体系を研鑽する僧尼の集団を意味し,一つの寺院に複数の宗が存在した。東大寺では天平年間(729~749)すでにこの6宗が並存し,僧のなかには複数の宗を兼学する者もいた。806年(大同元)最澄(さいちょう)の上表によりこの6宗に天台宗を加えて,各宗の年分度者(ねんぶんどしゃ)の数が規定された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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